【LUXMAN】5M21 LED化、バナナ化、各種調整、清掃【5回目】

2021/08/21

5M21 AB級 LUXMAN アンプ

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どうも。孔子によって自分は世の中に生かされている存在なんだと気づかされたtakaです。
もう社会人なのにお子ちゃまの様に不平不満をストレートに吐き散らす自分の幼さにハッっとさせられました。

 さてさて!
いよいよ最終回となります。今回は依頼されていた下記を実施していきます

・デシベルメータのLED化と校正
・ターミナルのバナナ化
・清掃、スポンジ交換
・終段トランジスタの清掃とアイドリング調整

それでは行ってみよ~!

・デシベルメータのLED化と校正
LEDはノイズ源であることを伝えたうえでの依頼です。メータの電球が切れやすいようでLEDに変えてほしいとのことでしたので交換します。LEDは熱に弱く質が悪いものはすぐ切れるのでLEDだから無条件で高寿命というわけではありません。

フロントパネルを外した状態です。現時点で1球切れていますね。電球は味があっていいのですが・・・

用意したLED球はこちら!
ソケットの規格は"BA9S"です。車のルームランプ用です。

Amazonリンクはこちら。某国からの発送なので到着まで時間がかかりました。
電球は12[Vp-p]の正弦波駆動のため、半波整流と平滑化しておきます。

メータパネルの裏側です。分かりにくいのですが右上に半波整流&平滑部があります。

取り付けたところ。

電球より長いためこのままではフロントパネルに接触してしまいますのでソケット自体を少し移動させました。

上下逆ですが点灯させるとこんな感じです。濃いアンバー色に見えますが、肉眼では電球と遜色ありません。

LED化は以上です。あとはデシベルメータの校正を行って完了なのですが、感度切替が効かないため合わせて修理しておきます。
感度切替ボタンの押し込み量を調整すると、メータが作動する箇所があるためボタンの接触不良のようです。ということでボタンを清掃します。

これが噂のメータの感度切替ボタンです。

この基板ですね。

取り外しました。

ここの足を起こし分解します。

このスイッチもそうですが、足を折り込んで固定するこの手のスイッチやボリュームは金属疲労で簡単に足がもげます。丁寧に丁寧に分解したほうがいいです。

分解できました。

摺動部が真っ黒です!これはIPAでは洗浄できないので接点復活剤をぶっかけます。
M-22の時の実験で分かったことです)

まぁまぁ綺麗になりました

スライド側も復活剤に漬け込み紙を差し込んで清掃しました。汚れがよくわかりますね!

汚れを落とした後はIPAで復活剤を徹底的に除去します。そして最後に再度うすーーーーく復活剤を塗布しておきます。

以上でデシベルメータの感度切替ができるようになりました!

続いてメータの校正です。

校正方法は①~②の繰り返しで行います。
①0[dB]へ調整(アンプ出力が1[kHz]、40[Vp-p]の正弦波になるよう入力を印加)
②-20[dB]へ調整(出力4[Vp-p])

0[dB]はここのボリュームで合わせます

-20[dB]はここのボリュームで合わせます

調整前

調整後

・ターミナルのバナナ化
これは1台目を真似させていただき、既存のSPターミナルとピークメータ用出力RCAを取り外し増設します。(真似してもいいよと快く許可いただきました!ありがとうございます♪)
用意したバナナプラグはこちら!


共立エレショップさんで購入いたしました。M-22で使用したものよりも大きなサイズです。
本当に大きく、これなら極太SPケーブルでもいけそうですね!
(商品リンクはこちら

ちなみに、M-22に使用した一回り小さなバナナターミナルはAmazonが安いです。
(商品リンクはこちら

まずピークメータ用RCA端子を外します。これにより出力は使用できなくなります。

このスピーカーターミナルも外します

純正のターミナルすごくいいなぁと思います。ホットとコールドが1つのターミナルに一体化しているスタイルがすごく好きです。写真ではターミナルが二つ写っていますが、これで左右のホットとコールドを接続できます。


両者を取り外しました。

本体側はこんな感じ

ターミナルを載せるベースを作成します。ターミナルや極太SPケーブルでも耐えられるよう2[mm]のアルミ板を採用しました。

ターミナルとネジ穴をあけたところです。

1台目と比較。完コピですね^^;

アンプ本体への固定は本家とは違い私オリジナルです。本家のオーナ様も気に入っていただけたようで、本家も変更することになりました。

使用するのはスペーサ2種類とネジ/ナット/ワッシャです。ホームセンターにありました。

ネジを本体内部から外に向けてナットで留めます。

スペーサの内径が大きいためナットで内径を詰めます。

スペーサを入れるとこんな感じです。

ナットと内径がジャストフィットです😉

黒に塗装しベースとバナナターミナルを固定して完了です!

スペーサで見た目がきれいですね♪

・清掃、スポンジ交換
 以前ご紹介したように内部のスポンジが劣化しており少し触れるだけでぼろぼろ崩れてしまいますので内部の清掃ついでに交換しておきます。
埃が結構あります。

スポンジを剝がそうとするとすぐボロボロに砕けてしまい苦労しました・・・

スポンジを除去し内部を清掃しました。ピカピカ♪

スポンジは10[mm]です。

隙間テープがちょうど太さも厚みもいいです。素材はウレタンです。

スポンジを張り替えて綺麗になりました!

・終段トランジスタの清掃とアイドリング調整
 トランジスタを清掃しアイドリングを調整して完了です!
同じ位置に戻すためにシールを貼っておきます。

1台目と比較するとグリスが多めでした!
触ってみたところ種類は同じもののようなのでLuxmanの純正グリスだと思います。

清掃前後(右:清掃前、左:清掃後)

マイカシートもかなり汚れていました。(右:清掃前、左:清掃後)

以上で清掃は完了です。最後にアイドリング調整を行いますが電流計を接続するヘッダーピン周辺を清掃しておきました。以前調整した方が結構いい加減にジャンパ処理したようで・・・
ジャンパ線がこの通りグニャグニャ・・・
しかもカットした古いジャンパ線の上から巻かれていました。

電気的に接続されていればOKという言い分はあまりにもいい加減なのできれいにしておきたいですね。

清掃後です。

写真を見るとトランジスタソケットの足の部分の半田が割れているように見えますね。
作業中は全然気が付かなかったです。問答無用で全体的に再半田したので・・・^^;

さて、これでアイドリング調整の準備が整いました!

調整ポイントをSM通り150[mA]=>140[mA]に設定。

1時間経ってもオフセットはこの通り!素晴らしい!

オフセット調整中に基板を軽く叩くとプロテクタが働く現象が発生しました。木の棒であちこち突っついてみると、残念なことに初段3段目のトランジスタが物理的に逝きかけていました・・・

ソニーの銘石2SA896です。残念!

2SA1358で代替してみました。

※真似して何があっても責任取れません!

以上で2台目のメンテナンス完了です!
8時間ほど音出ししましたが相変わらずこのアンプはいい音ですねぇ・・・
絶賛ヤフオク監視中です。

最後までご覧いただきありがとうございました!!!

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モノ作りが好きです。GUIアプリの作成からアナログ回路まで手当たり次第です。 アンプの修理を紹介するためにブログを始めました。 (Twitter:@TakaElc)

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