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どうも、takaです。11連休ですが身重の妻を気遣い今年は遠出しないことに決めました。趣味と仕事向けの勉強をしながら過ごすことにします!
さてさて、動作品のはずがプロテクトされてしまうアンプを落札した方からの依頼です。(詳しくは
まとめページをご覧ください)
今回は修理に加え
・電解キャパシタの全交換
・音声ラインのフィルムコンデンサ交換
・終段用整流ダイオードの交換
をしてほしいとの依頼です。
今回は状態確認と簡単な清掃です。
それではいってみよ~
状態確認
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値段相応で外観は悪くありません! |
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トランスは錆が来ています。 |
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ヒートシンクも並みですね。(とこの時は安心していた) |
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裏蓋を開けてみるとかなりの埃です。 そしてこの埃の感じは間違いなくタバコのヤニですね |
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コネクタやトランジスタの色が物語っていますね。
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IPAで軽くこするとヤニ汚れがはっきりとわかります。 |
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干し人参みたいなゴミや・・・ |
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タンポポの綿毛のようなものまで・・・ |
目視チェックの所感としてはヤニと埃くらいで状態としてはいい方です!
クリーニング
ピンヘッダと基板を洗浄し半固定抵抗とヒューズを交換します。半固定抵抗とヒューズは毎回問答無用で交換します。
分解
分解工程は一度取りあげているのですが今回はせっかくなので依頼された方のために載せていきます。(撮影時の順序とは異なるため写真の内容と辻褄が合わない箇所がありますがお気になさらず・・・)
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コネクタ類を全て引っこ抜きます。 |
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ヒートシンクを固定しているビスを4本外します。 |
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あっという間にヒートシンクと本体が分離します。 |
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基板から伸びているバリスタダイオードと サーミスタをヒートシンクから取り外します。
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ヒートシンクカバーは2本のビスで固定されているので抜き取ります。 |
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基板は3本のビスで固定されているので抜き取ります。 |
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ヒートシンクカバーを少し開きながら基板を引っ張ると抜き取れます。 |
半固定抵抗とヒューズ交換
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基板上には終段以外の電源用のヒューズがありますので新品交換します。 (0.5[A]) |
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メインヒューズも交換します。 (6[A]) |
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バイアス調整用半固定抵抗と |
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DCオフセット調整用半固定抵抗を新品交換します。 |
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いつもはやりませんが今回はセットされている抵抗値をメモしておきます。 人様のアンプですので設定ミスで終段を破損させないよう念には念をということで・・・ それにいつも同じことをしていても成長しないですしね😅 |
諸々の洗浄
ピンヘッダは重曹アルミホイル攻めします。そのほかはマジックリンで洗浄していきます。
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M22のピンヘッダはこの通り真っ黒に酸化?硫化?します。 |
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全てのピンヘッダを吸い取り機でパパっと抜いてしまいます。 |
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重曹とアルミホイルに浸して・・・ |
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一本ずつ拭きあげます。箸は万能ですね♪ |
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拭きあげ時の手の油が付着しているのでIPAで脱脂し完了です!
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綺麗になりました! |
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基板はコーティングされておりますが経年劣化でしょうか、 M-22はこのようにベトベトになってしまいます。 |
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マジックリンを吹きかけブラッシング後に精製水で洗い流します。 |
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コーティング(ヤニ)がしっかり溶けているのがわかります! |
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ヒートシンクはパワトラを外し洗浄とグリス塗り直しです。 |
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一度もメンテされていないようでパリパリになっていました。 |
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ここで初めての発見! なんと、パワトラのソケットがヒートシンクにビス留めされていました! 今までメンテしたM-22は一台も固定されておらず、パワトラを刺すときに苦労していました。これが本来の姿なのですね・・・😭 勉強になりました! |
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下が洗浄後、上が洗浄前。綺麗になりましたね! (この時は喜んでいた) |
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基板上のヒートシンクも洗浄&グリスアップしました。 |
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本体もマジックリンで洗浄します。 |
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キャパシタを取り外し養生し洗浄します。 |
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キャパシタもこの通り、タバコと思しきヤニでベトベトでした。 |
ここで事件が!!!! |
裏蓋も洗浄したのですが塗装が思いっきり溶けました😭 |
マジックリン、というよりもタバコのヤニ+マジックリンの組み合わせが塗装を溶かす傾向にあります。皆様は薄めて使用するなどご注意ください・・・
ということで再塗装決定です😂😂😂😂😂😂
ヒートシンクも綺麗にしましたがついでに再塗装しちゃいましょう!
ということで今回は以上です!
次回はプロテクトの原因究明とキャパシタ交換です。
乞うご期待!
3 件のコメント:
初めまして、シーラカンスといいます。
あちきが持っているのはM-Z1と別機種なのですが分解工程の
流れは非常に参考になりました。
例えば、ポテンショメータは外して抵抗値を測定しておくいうの
は知らなかったです。
ありがとうございました。
ご拝読&コメントありがとうございます!
M-Z1!!
かっこいいルックスですね!
レベルメーター付きの機種は憧れます。
ポテンションメーターの測定はいくつかの目的がありまして、
測定しておけば万事オッケーということでもないためご注意ください。
1.ゴミや劣化により既に狂った設定になっているかもしれないためアテにならないこともある
2.バイアス用の場合は極端な値で電源を入れてしまうと最悪貴重な終段を破壊してしまうことがある
2のために測定しますが1の可能性が潜在的にあるということをご注意ください。
既製品の場合は振り切って設定したとしても破壊することはないかもしれませんが、
一番は回路を解き理論値を知っておくことです。
様々な理由から理論値から多少のズレは発生しますが、
それが当たり前だからと考えるとキケンです。
理論値からずれていることはまず異常だと捉える視点が大切です👍
確かに劣化により値が変化していることは古い機種だとありそうですね。
生兵法は、怪我のもとと解していつもお世話になっている元パイオニアの方に依頼した
方が良さそうです。
ヘッドアンプはH-Z1、プリアンプはC-Z1とアンプはZ1軍団でして、SPもパイオニア
のS-1EXと気がついたらパイオニアばかり使っております。
音質は、良くも悪くも不満がないので、使っているといったところです。
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