【Pioneer】C-21 状態チェックと接点洗浄【1回目】

2023/03/09

C-21 Pioneer プリアンプ

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どうもtakaです。
勢い余って真空管を買ってしまいました。真空管アンプもいつか自作したいです♪

さて、今回はPioneerの20番シリーズのプリアンプであるC-21のメンテナンスを実施していきます。某オークションにて「片chの出力が出ない」と出品されていました。大好きなM-22に接続するためにメンテナンスを楽しみに落札から時間が確保できるまで一年近く保管していました。いよいよメンテナンス開始です!

それではいってみよ~~

動作確認

外観はフロントパネルの黄ばみはあるもののとても綺麗です♪

あ、あれ!?
動いてる!?

ということでAUX1/2、Phono、バランス/メインボリュームの全機能が問題なく動作しました😝
メンテナンスを楽しみに1年も寝かせておいたのですが幸か不幸か修理不要のようです。
ちょっと残念・・・・

洗浄

完動品なのでボリュームと接点磨きだけ行い試聴したいためばらしていきます。
シンプルな見かけに似合わず、結構ばらさないとボリュームやスイッチ類にアクセスできません。
天板と底板をパパっと開けてやります。

つまみは結構汚れていますね。

若干ヤニっぽいです。

ツマミ類を抜くにはかなり力が必要なため養生しラジオペンチなどで引っこ抜きます。

全てのつまみを取り外しフロントパネルの上下のネジを外せばパネルが外れます。

テープモードスイッチと電源スイッチのネジも外しておきます。

そして全面フレームの両サイドのネジを外すとフロントパネルが取り外せます。

さらにロータリースイッチやボリュームのナットを外すとステーが取り外せます。

シンプルなアンプですがここまでばらさないとボリュームなどを基板から取り外すことが出来ません。

バランスボリューム洗浄

バランスボリュームは帝国通信工業製です。

2本のネジを抜くだけでばらせます♪

摺動部です。

よく見るとボリュームではなくアッテネータですね!

こちらの接点ブライトで洗浄します。超強力に汚れを落とせます。IPAなんかでは全然この汚れは落ちませんので重宝しています!

密閉ボリュームなのですが結構汚れていますね。

左が洗浄前、右が洗浄後です。全然違いますね!

メインボリューム洗浄

メインボリュームはカシメが使用されており、カシメを破壊する必要があるのですが、再組立てする際は次の写真の様に針金で何とか固定していました。
これまではシャフトにヤスリでくぼみを付けて錫メッキ線で締め上げ固定していました。

実用上は問題が無いのですができれば王道で直してあげたいものです。今回ようやく手段が見つかりましたので紹介させていただきます!

こちらがアルプス製のメインボリューム

大きいですね!

カーボンを手作業で削り微調整している形跡があります。
物凄く手間がかかっていますね!
当然のことながら特注品です。

洗浄のためには中央のカシメを破壊する必要があります。

慎重にドリルやヤスリなど組み合わせて破壊しました。

すると2段目までばらせるようになります。

炭素部分があまり見かけない構造になっており
こだわりを感じ取れます。

ダイヤルは最大限回転させると黄色のゴムに当たり止まりますが
ご覧の様に劣化で割れてしまっています。

シリコンチューブで代用しました。

そして鬼門の再組立てのワッシャーですがこの通り!
やはり専用ワッシャーは気持ちがいいですね!

このワッシャーはスターロックワッシャと呼ばれているようです。Amazonで小売りされていました!今回はM2.5用が必要なのですがこのサイズはセットでしか手に入らなかったです。また某国から船便で届くため到着まで1ヵ月はかかります。


必要なのはたった一枚だけです😂😂

圧入するためソケット等を利用し打ち込みます

やはり正しい部品が正しい位置にあることがとっても気持ちがいいですね。

スイッチ洗浄


吸い取り機でスイッチの半田を吸っていきます。

吸い取り機は基板へのダメージを最小に抑え、作業効率も改善します。
この時代の紙フェノール基板は簡単に焦げたりパターンが剥離するため強い味方です。
値は張るのですが一度使用するともう手放せなくなります!
これが無いと複数回路スイッチの取り外しなんてやる気すらおきません😂
標準ノズルφ1[mm]はすぐ詰まり使いにくいため初めからφ1.5[mm]ノズルに交換することをお勧めします。

テープモードスイッチ取り外し

運動方向をギアで変換しています。
面白い仕組みですね♪

各種セレクタスイッチも洗浄します。

Phonoは微弱信号を扱うため接点もしっかり磨いておきます。

以上で洗浄は完了です!
最後につまみのスリーブの接着剤が劣化していたので再接着しておきます。
こんな感じでスリーブが抜けてしまっておりつまみが空転してしまいます。

Twitterにて意見を募ったところこの2種類の接着剤が候補に挙がりましたので
両方とも使用してみました!
結果は40年後?😂

今回は以上です!
特に故障もガリもないため私的にはつまらなかったのですが、早く音を聞いてみたいので結果オーライとします。
次はキャパシタ交換かな?

ご覧いただきありがとうございました!
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中の人

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モノ作りが好きです。GUIアプリの作成からアナログ回路まで手当たり次第です。 アンプの修理を紹介するためにブログを始めました。 (Twitter:@TakaElc)

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