【Pioneer】M-22 2台目 初段用電源の動作確認【6回目】

2021/05/03

A級 M-22 Pioneer アンプ

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さて、ここまでで素子チェックの確認が終わりいよいよ動作チェックに入ります。
今回は初段の電源を動作チェック

まずは回路図から。
※パターンを追いかけて作成しています。間違いがあるかもしれません。


Q17でNFBをかけたQ13,15でダーリントン構成のベース接地ですね。

さて、何をもって回路の評価をするのか定めなければなりません。電源回路なので目標の電源電位を求めます。これを求めるまでに必要な各所の電位と実際の回路の電位を比較し評価したいと思います。

言わずもがな、理論出力電位は±B2になります。正電源側(+B2側)を考えてみます。

+B2の電位はQ13のエミッタ電位ですが、Q17のエミッタ―に挿入されているツェナーとR42とR41で決定されます。下記がその部分を抜粋した回路図です。


ざっくりと説明するとこの回路はQ17のベース電位Vbが一定になるよう制御される帰還回路です。これらの関係式を示します。

\begin{align} V_{b}=\frac{R_{42}}{R_{42}+R_{41}}B_2 \end{align}

B2に着目して整理すると
\begin{align} B_2=\frac{R_{42}+R_{41}}{R_{42}}Vb \end{align}
となります。Vbeは基本的に一定であるため、D16のツェナー電位Vzと合わせてVbを表現し直すと、
\begin{align} B_2=\frac{R_{42}+R_{41}}{R_{42}}(V_z+V_{be})\end{align}
となります。Vbeを0.65[V]と仮定しそのほか定数は回路図から拾ってくるとB2=35.5[V]となります。さて、計算道理になるか確認してみましょう。

35.2[V]
大体計算通りになりました。写真はありませんがVzが24[V]より若干低めでした。それを考慮すると計算値も35.2[V]になりました。完璧です!

負側もツェナーが入っていないこと以外は同じです。そして左右の正負すべて正常でした!

今回は以上です!

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モノ作りが好きです。GUIアプリの作成からアナログ回路まで手当たり次第です。 アンプの修理を紹介するためにブログを始めました。 (Twitter:@TakaElc)

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