【Pioneer】M-22 2台目 素子チェックとシャシー分解【3回目】

2021/04/11

A級 M-22 Pioneer アンプ

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初めに

前回から2週間以上経過してしまいました。
素子チェックのために全回路図をダラダラと作成しており時間がかかってしまいましたが、その他にもこんなものも作っていました。(M-22は基板に部品番号の印字がない)
主要部品の配置図です。
セブンイレブンで印刷しました↓(60円は高い!!)
たったこれだけの図面でも有るのと無いのとでは大違いです。(M-22を複数台メンテナンス予定なのでなおさら)
因みに、HiFi-Engineのサービスマニュアルにも配置図あります。ただし基板の裏面での配置図です。
前置きはこのくらいにして、素子チェック行ってみよ~!

素子チェック

取り外し

チェック対象はトランジスタとツェナーです。これらをすべて基板から外していきます。


これはコーティングと思われます。画像の右下のように汚い部分だけIPAで  気が向いたら  洗浄しようと思います。

初段1段目のデュアルBPT(2SA798)です。印字がほぼ消えています。

全パーツに部品番号を記入したラベルを貼っていきます。

こちらはドライバ段のBPTです。錆が・・・

ネジはサビサビ・・・
そして下3本は種類が違う・・・?
でも触られた形跡は無いので初めから???
メッキ処理されていないため錆びています。

全て外せました。

チェック

下記の素子チェッカを使用します。バイポーラトランジスタはもちろんの事、サイリスタやIGBTなんかもチェック出来ちゃいます。今ではなくてはならない存在です。

チェック結果はいかに!?
なんと、取り外したBPTはすべて  正常  でした!(TO-92のBPTでもピンアサインがBCEの物がいくつかありました。再実装時に気を付けないと・・・)
ツェナーも問題なくOKです。

気になった点

バイアス、オフセット調整ボリュームは右側の左の足のようにいくつか折れてしまいました。秋月で  同じタイプ  を購入しました。
(他にも購入しましたが送料たけぇ・・・)

このように足が真っ黒に酸化している素子がたくさんあります。

これもです。根元の黒い部分は影ではありませんよ。この酸化物は内部まで浸食し素子を破壊するらしいです。

酸化物はカッターの刃などで擦れば落ちるのですが素子の数が多いのと、貴重な素子ばかりなのでリードがもげるリスクは避けたいです。そこで精製水とクエン酸で溶液を作りそれに漬け込んで溶かし接点復活剤で酸化止めする作戦を実施予定です。うまくいくかなぁ・・・

購入した精製水。500円くらいだったのでまぁいいやと思い量を見ずネット注文したためビビってます。  こんなにいらない

素子チェックは以上です。全て正常でしたね!
ヤフオク出品者のコメントは
”電源は入ったけど音は出ませんでした”
とのことだったので、オフセットとバイアス調整だけで動いたかもしれませんね。ま、そんなことどうでもいいくらい 汚い ので清掃がてらの素子チェックでした。
次に本体の分解です。

本体の分解

トランスは再塗装決定ですがフレームも塗装が必要かも・・・

にしてもこの配線/部品配置は芸術的だなぁ・・・

ということでばらしていきます。

ブロックコンデンサの取り外し

まずブロックコンデンサ4本を外します。1本あたり写真中央にあるナット4つとプラスねじ2本を外せばOKです(すべて8mmです)。 ディスチャージを忘れずに!死ぬよ!

本体を起こせばこの通り外れます。

きたない!!!!!!!!元汚部屋住民の私でもこれは触りたくないレベル。

33000uF/35Vはさすがに迫力がありますね!

爆弾みたい・・・ 本当に爆弾だから怖い。にしても汚いですねぇ・・・

指の跡が残るほど・・・

IPAで拭き、シリコンスプレーで磨きました。

次にトランスと全配線を外していくのですが・・・汚いなぁ

電源ケーブルの取り外し


電源ケーブル(写真中央の黒いケーブル)を外します。

半田付けされています。

とれました。

その他配線取り外し

次に1次側の配線を外していきます。こちらはラッピングですね。

左右共に外せました。

次に2次側の中間タップからの配線を外します(白色)

他のアース線が上にラッピングされているのでそちらを先に外すのですが・・・

ちぎれましたorz。ともあれこれでトランスは外せます。

次にすべての配線をフレームから外すのですが全てまとめて外せそうなのでやってみます。まず、電源スイッチ等が乗っかるこのプレートのネジを外します(計7本)

次のこのアース端子を外します。

そしてすべてのリレーのネジを外し・・・

こちらのヒューズボックスとその隣の白い端子台のネジも外すと・・・

はい!ご覧のようにごっそり外せました!

トランスの分解


残るはトランスです。8mmのナット4つを外すだけです。

取れました!これでフレームだけになりました。

ゴミだらけだしサビサビだし・・・

トランスはここのネジでケースを外せそうです。

どう見ても固着しているのでCRC吹きます

だがしかしナメた・・・・・・・・・(´・ω・`) CRCめ!!!
脳筋の下僕が 過失割合100%

仕方がないのでドリルで頭を飛ばします。

頭飛ばせました。が、この後色々挑戦しましたがケースは固着しており外せませんでした。
状態を悪化させただけです。どうもありがとうございました。

後日友人にタップを借りて雌ネジを再生しておきます。塗装のためにケースを分離させたかったのですがどう頑張っても無理でしたのでこのまま塗装をはがして再塗装します。それはまた後日投稿します。

改めて状態確認

こんな感じでばらばらになりました。

リレーのチェックはまた後日

残念ながらフレームも腐食があります

こんなところにも・・・ 全塗装にするとインレタが消えてしまうのでどうしようかめちゃくちゃ悩んでいます。

今回はここまでです!
修理して売る予定だったのですがここまで手を入れると愛着が・・・
1号機 を売り飛ばそうかなぁ
(完動品で手に入れたけど終段がオリジナルではないので回路的魅力度は低いし、 綺麗だから高値付きそうだし・・・ 

さて次は何しようかな~~~こうご期待!

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モノ作りが好きです。GUIアプリの作成からアナログ回路まで手当たり次第です。 アンプの修理を紹介するためにブログを始めました。 (Twitter:@TakaElc)

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